日本一の温泉をつくろう!
日本は、どこに行っても温泉がある国です。
私たち日本人ほど温泉が好きな民族はいないのではないでしょうか? 奈良時代には湯治の習慣がすでにあったといいますから、もはや日本人の温泉好きは筋金入りです。
温泉ブームは戦後も続き、昭和に入ると日本中に温泉街が生まれました。
そして昭和50年代、日本中にラドン温泉の一大ブームが起こりました。このときは大きな街には大抵、ラドン温泉が数軒ずつオープンしたほどでした。
その後も健康ランドブーム、現在流行しているサウナブームなど、形を変えながら温泉ブームは一向に衰える気配がありません。
私は山梨県甲斐市で竜王ラドン温泉を営む早川善輝と申します。いま紹介したラドン温泉が大ブームになった昭和52年、竜王ラドン温泉を創業し、令和の今でもラドン温泉を提供しています。大学在学中に父親といっしょに温泉ビジネスをスタートし、温泉一筋の人生を送っています。
大変ありがたいことに、当館には日本中から湯治のお客様がいらっしゃいます。しかし、開業当時からずっと今のようにご支持をいただけていたわけではありません。
振りかえるといろいろな出来事がありました。温泉ブームとひと口で言っても、その中身はラドン温泉、健康ランド、サウナと大きく変化してきました。さらに東日本大震災やコロナ禍など、まさに山あり谷ありの半世紀でした。
かつてないほど経営を苦しめた新型コロナが、経営者である私に「竜王ラドン温泉が持つ本当の価値」を問い直すきっかけになりました。苦境の中、生き残るには「原点回帰」が必要だと強く感じました。世界を震撼させたコロナ禍はまさに、父と温泉事業を始めたあの頃に、原点に戻れと私に教えてくれたのでした。
原点を見つめ直したとき、当館の強みは「病気を治すラドンの力」だとようやく気が付きました。なぜなら、この温泉に湯治にきたお客様から「難病が治りました。ありがとう」という感謝の言葉がずっと届いていたからです。
「どうしてラドン温泉で難病が治るの?」と不思議に思われる方も多いでしょう。しかし、理由は明確なのです。当館にあるラドン発生器の能力は国内では群を抜いた規模であり、世界を見渡しても比較できる設備は限られているほどなのです。
昔から湯治によって病気が治ることはよく知られていますが、温泉で病気が治る説明には諸説あるものの、自然発生している「ラドンによる強力な電離作用」にあると考えられています。
本書は、私の温泉人生のいろいろな出来事をご紹介し、ようやく見つけた「これが日本一の温泉だ!」と胸を張って言える、今の当施設の姿にたどり着くまでの物語をお伝えする一冊です。
著者名: | 早川善輝 |
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出版社名: | 扶桑社 |
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ISBNコード: | 9784594099961 |
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発売日: | 2025年01月10日頃 |
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